~~NOCACHE~~ ## クロスリージョンレプリケーションの注意点 仕様や制限は以下の通り、★が注意点になります。 ★レプリケーション元、レプリケーション先ともにバージョニングの有効化は必須 ・レプリケーションルールは複数作成可能 ・ルールで処理対象をフィルタ可能 ・フィルタにはプレフィックスとタグ指定が可能 ・ルールは優先度が設定できる(優先度の数値が高いルールが優先) ・優先度の高いルールで処理されたオブジェクトは、低いルールで処理されない ★オブジェクトの完全削除はレプリケーションできない ・削除マーカーは設定次第でレプリケーション可能 ・ルール設定で[タグを使用したスコープ指定]と[削除マーカーのレプリケーション]は同時に使用できない ・ライフサイクルで付与する削除マーカーはレプリケーションできない ### レプリケーション元、レプリケーション先ともにバージョニングの有効化は必須 ①バージョニングを有効化することで、Key(オブジェクト名)だけ指定した削除は物理的な削除でなく論理的な削除(削除マーカーの付与)になります。  そのため、オブジェクトを削除したい場合は、オブジェクトIDを指定して削除する必要があります。 ②論理的な削除(削除マーカーの付与)の場合、削除したオブジェクトは非現行バージョンとして残るのでS3バケットの使用容量は下がりません。 ### オブジェクトの完全削除はレプリケーションできない 上で説明した物理的な削除(完全削除)はレプリケーションされないので、下記のような対策案が必要になります。 ①レプリケーション元の削除イベント(オブジェクトID指定)をトリガーにLambda等を実行し、レプリケーション先も削除する。(オブジェクトID指定) [[Aws:Lambda:S3FileDeleteReplication|Lambdaサンプル(S3ファイル削除のレプリケーション)]] {{:Aws:S3:pasted:20220315-102943.png?direct 800}} ②レプリケーション元、レプリケーション先ともオブジェクトIDを指定して削除する。 {{:Aws:S3:pasted:20220315-102912.png?direct 800}} ③レプリケーション元で論理的な削除(削除マーカーの付与)をし、レプリケーション先に削除マーカーをレプリケーションする。  ライフサイクルルールで「非現行バージョンを削除する」と「期限切れのオブジェクト削除マーカーを削除する」を設定し、時間経過とともに削除する。 {{:Aws:S3:pasted:20220315-134351.png?direct 800}} {{tag>AWS S3 クロスリージョンレプリケーション}}